アホウドリってどんなトリ?

   風樹社ポストカード

 英名:Short-tailed Albatross
 学名:Phoebastria albatross

 photo by Hiroshi Hasegawa

 だれもがその名を知るアホウドリは、翼を広げると2.4m、体重は約7kgにもなる大きな海鳥です。けれどもその長い翼と重さのため、斜面をかけおりたり、風にむかって走らないと飛び立つことができません。
 14種類いるアホウドリのうち、もっとも数が少ないのが北太平洋に分布し、日本で繁殖しているアホウドリ(Short-tailed Albatross,Phoebastria albatross)です。この種は伊豆諸島の鳥島や小笠原諸島、大東諸島、尖閣諸島、台湾周辺の島嶼などで繁殖して、非繁殖期には中・北部北太平洋一帯に広く分布していました。
 けれど、羽毛製品のために乱獲され、1949年にアメリカの鳥類学者オースチン博士が鳥島や小笠原諸島を調査した際には一羽も発見できず地球上から絶滅したと発表されました。ところがそれから2年後に鳥島の南東端にある燕崎で、10羽ほどのアホウドリが繁殖しているのを発見されました。そしてようやく島にある気象観測所の人々により保護活動が始められたのです。
 アホウドリは1956年に天然記念物、'62年には特別天然記念物に指定されました。
 アホウドリは少しづつ数を増やしていきましたが、'65年11月、火山性の地震が群発し、噴火の危険から観測所は閉鎖され鳥島はふたたび無人島になってしまいました。
 8年後の1973年4月末、イギリスの鳥類学者ランス・ティッケル博士が鳥島のアホウドリを調査しました。その年、24羽のひなが育っていました。そして5月に京都大学理学部動物学教室で当時大学院生の長谷川博氏はティッケル博士と出会い、長谷川氏は鳥島のアホウドリに興味をもつようになりました。2年後、ティッケル博士は長谷川氏にアホウドリの研究をすすめる手紙を出します。
 1976年11月、長谷川氏は鳥島にむかいました。現在、東邦大学理学部にて助教授を勤めながら鳥島での調査と研究はつづけられ21世紀には総個体数が1000羽に達するほどまでになっています。