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この写真はぼくがこの秋、御蔵島で撮影したバンドウイルカです。まぁ、防水のポケットカメラで撮影したものなので、ピントもあまあまだし、露出もアンダーですが、それでもこれくらいは撮れるという見本だと思ってください。
ぼくはこの会社にきて3年目になりますが、それまでイルカはもちろん、ネイチャーはおろか、ポストカードすら興味がありませんでした。それが気がつけばドルフィン・スイムをして水中撮影まですることになってしまっているのですから驚きです。
働き始めた当時は、水口博也さんやCETUSのスタッフの方々が身近にいまして、一緒に食事などをする機会が多くありました。それまでイルカってのは水族館のショーで見るものという印象しかもっていなかったぼくが野生のイルカというものを知り、ネイチャー・フォトというものを知るようになりました。
当時、「クラブ・ドルフィン」という水口さんの定期講演会がありまして、風樹社もそこでポストカードの販売をしていました。ぼくも何度かそこで売り子をするようになり、イルカが好きで一緒に泳いで、観察や撮影をする人たちがたくさんいることを知るようになります。
この「クラブ・ドルフィン」にはイルカと泳ぐためのスノーケリングの技術向上を目的とした同好会があって、ダイビングプールを借切って練習をしていました。そのことはなんとなく知っていたし、誘われたりもしたことがあるのですが、ダイビングに関心のなかったぼくは仕事と重なったりもしたことから1度も参加しませんでした。
ところがある夏、スノーケリング同好会が海洋実習ということで伊豆に行くことになったのです、しかし参加者が少なく団体割引の対象外になってしまうということから、ぼくも声をかけられました。でも、ぼくは道具も持っていないし、経験もないので躊躇していたのですが、CETUSのスタッフの方が、自分の家族も参加するし、弟にいたっては道具がないので釣りをすると云うのです。なるほど海釣りはいいなと思ったぼくは参加させていただくことにしました。ところがいざ参加となると、せっかくだら3点セット揃えれば? ということになり。急遽、新宿はSRCのワゴンで安いセットを買って参加したのです。
元々、海や水の好きなぼくはスノーケルで息つぎをしないですむとか、ウェットスーツの浮力が楽だとかということに感動しながら水面で海中を観察してました。で、時々潜ろうとする訳です。学生の頃、学校のプールで潜水は何度もやっていました。だから潜ることそのもが難しいと思ったことはなかったんです。皆がやるように身体を直角に折り曲げてのジャックナイフも見るように簡単だと思ったのですが、これがなかなか難しく、とうとうぼくは1度として潜ることができませんでした。これは結構ショックで、今後スノーケリングを続ける気はないが、技術として素潜りは習得したいと思わせたのです。
そこでスノーケリング同好会のプールでの練習に1度だけ参加させていただくことにしました。そこでもやはり難しかったのですが、なんとか入れるようになり、今度は水圧という新しい困難を知り、もう1度くらいは参加しようということになりました。ところがいざ参加費を払うだんになってCETUSのスタッフの方に費用をたずねると、2回分払うより入会して半年分支払う方が割安だと云われたのです。
こうしてぼくはすっかりスノーケリング同好会の会員となってしまったのでした。そこでもいろいろな方々と知り合いました。そんな中に毎年GWに御蔵島に行き、アウトドアをしながら毎日イルカと一緒に泳ぐというイベントをやっている方々がいたんですね。たまたま一緒に食事をした日に、今年のGWに一緒に行かないかと誘われたのです。
この時点でぼくはバハマ諸島に人に慣れた野生のタイセイヨウマダライルカ、フレンドリー・ドルフィンがいることと、そのイルカと泳ぐドルフィン・スイムのツアーがあることを知ってはいたのですが、日本にもそういったポイントがあることは知りませんでした。いわゆる海水浴の感覚で国内でそのようなことができるのかと思いつつ、というかイルカと一緒に泳ぐって実感としてどういうことなんだ? という気持ちでいっぱいになっていました。
けれどもせっかく誘っていただいたのですから、それは参加しようということになり、たくさんのアドバイスを事前に受けながら、ぼくは去年のGWに初めて御蔵島へ渡り、スノーケリングでイルカと泳いだのでした。
野生動物が人に近づくということは、ぼくにとって大きな衝撃でした。だってのらネコだって、なかなか警戒して人には近づきません。それが御蔵島のイルカたちは手を伸ばせば届いてしまうようなところを泳ぐんです。しかも旋回しながら潜るとその周りを興味本位に一緒に回ってみたりするんです。
水中撮影を初めてしたのは今年のGW、2回目の御蔵島でのことです。「水に強い写るんです」を持参して撮影しました。けどレンズ付きフィルムではやっぱし良い写真は撮れるはずもなく、これはもったいないと感じたんですが、かといって何十万もするプロ用のカメラを買うという勇気もなく、この秋の3回目の御蔵島にはポケットカメラを購入したのでした。
この会社で勤務するまではイルカのこともよく分かっていなかったこのぼくが、今ではスノーケリングでイルカの撮影をしているというのにはこういった訳からなのでした。
多くの人と出会い、多くの経験をさせていただいたことに感謝をしつつ、この写真を掲載しました。
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