ぶらり温泉ひとり泊

仙石原温泉 仙郷楼

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箱根湯本から湖尻桃源台行きバスで約30分。創業は明治3年。箱根仙石原温泉を代表する老舗旅館。子供の頃に一度来たことがある旅館だが、当時は木造建築の素朴ながらも、豪華な旅館だったという印象が残っている。現在は敷地一万五千坪の広さのなかにいくつものもの建物を構えていて、敷地内を一周する散歩道もある。

案内された部屋の広さは六畳一間。二畳ほどの縁側。それに風呂場とトイレ。部屋にはセイフティ・ボックスと冷蔵庫がありビールなどが入っている。

ここの旅館はとにかく従業員がみんな気さくでいい。辺にかしこまることもなく、逆に辺に馴れ馴れしくもない。誰もここの旅館に秘めた誇りをもち、そして気配りのあるサービスをしてくれている。それは私が出会った従業員たちだけではないだろう。

お風呂は露天風呂は朝5時から夜11時までだが、内湯は24時間入浴OK。どちらも加温加水れていない。露天風呂からは正面に外輪山の金時山を望むこはとができ、夕方に湯につかると西日に照らされる金時山が神々しく見えるほど美しい。これまで数多くの露天風呂に入ったが、これほど開放感があり景色のいい露天風呂はそうめったにあったことがない。とにかく、この旅館に泊まる機会があるならば、まずは西日のあたる夕刻に露天風呂に入ることをすすめる。それだけでもこの旅館に来た価値があると実感するに違いない。なお、大浴場のお風呂も白濁湯が溢れんでていてゆっくり浸っていると時を忘れるほどの癒しを感じるお風呂である。

食事は部屋食。料理長が手塩にかけて練って作った凝った超本格的懐石料理を味わうことができる。食前酒と先付けに始まり料理はどれもこれも手がこんでいて、日本料理の心髄を堪能できる。もちろん見せる美しさにも凝っていて、漆の器やかなり高級なお皿が登場するたびに、料理ともどもうなざるをえない。こういっては失礼だが、箱根の山のなかでこれほどの料理を食べたことがあるのは、富士屋ホテルの洋食とここだけである。ただ、ここで飲んだ(私がオーダーしたのだが)「箱根街道」という地元の日本酒は非常に甘くちょっといただけなかった。次回はワインにしよう。

(2005年12月27日逗留)